「んっ……ん？」
「ああ。起きました？」
「………何しとる」
「見たままのことを」
「っええい、離れんか！」
「全く、素直じゃないんだから」
「何がだ！馬鹿者」
「馬鹿って。酷いですね。充分その気になってたじゃないですか。体は」
「うるさいうるさいうるさいっ！ワシは寝る。お前はとっとと人間界へ帰れ」
「あれ？服、着ちゃうんですか？折角脱がせたのに」
「………半裸で寝ろと言うのか？馬鹿馬鹿しい」
「いや、だから、続きをしましょうってことですよ」
「誰がするかっ！帰れ！」
「ほら、そんな怒鳴りながら着るから。ボタンの位置、ずれてますよ？」
「っ」
「何なら、オレが着せてあげましょうか？」
「触るな。いいか、一歩でもワシに近づいてみろ。こ、殺してやるぞ」
「物騒なこと言いますね。分かりましたよ。近づきません。まぁ、近づいた所で、貴方はオレを殺せないとは思いますが」
「……………」
「なんだかんだ言って、オレのこと、好きなんですもんね？」
「………い」
「い？」
「いいから、とっとと帰れ！」
「分かりました。帰ります。帰りますから。だから」
「……なんだ？」
「顔、赤くしないでください」
「うるさいっ！」