31.レッツ、我慢大会(はるみち、外部ファミリー)
「はるかパパ。せつなママの作ったケーキ、食べないの?」
「そうよ、はるか。美味しいわよ」
「……みちる。分かっててそういうこというの、やめてくれないかな。せつなも。どうして僕の分まで用意するんだい?」
「ねぇねぇ、どういうこと?」
「はるかはね、一人で我慢大会をしてるの」
「我慢大会?」
「そう。甘いものを、ね。我慢」
「どうして?ダイエット?だってはるかパパ、太ってないよ」
「そうなんだよ、ほたる。僕の体重の殆どは筋肉によるものなんだ。なのに、みちるが……」
「みちるママが?」
「……最近甘いものの食べすぎだなんて言われたんですよね」
「冗談だったのに、本気にするんだもの。はるかったら」
「え。冗談だったの?」
「当たり前じゃない。だからほら、はるかも一緒に食べましょう?」
「……いや、でもいいや。暫く我慢するよ」
「どうして?はるかパパ、甘いもの大好きじゃない」
「そうなんだけどね。みちるも色々と大変かなって思って」
「はるかっ」
「?」
「……いや、なんでもないよ。……だから兎も角。暫くは、甘いものを控えるよ。冗談でも、みちるにそんなこと言われないようにね」
「……じゃあ私も、少し控えようかしら」
「え?みちるママも?」
「だって。……ねぇ?その方が、はるかもいいでしょう?」
「みちるまで。もう、やめてください。ほたるの前でそういう話は」
「え?え?」
「みちる。僕は今のままの君でいいよ。いや、今のままがいい、かな。みちるは自分では分からないだろうけど、抱き心地は最高なんだぜ?」
「はーるーかっ」
「あ。でも私も分かる!みちるママに抱っこされてるの、私も好きー」
「ほたる。僕に抱っこされるのは好きじゃないのかな?」
「ううん。好き。だけど、はるかパパには肩車してもらってる時の方が好きだもん」
「なるほど、ね」
「……ほたるが無邪気でよかったですね、2人とも」
「え?」
「あ」
「……せつな、さん。もしかして、怒って……」
「もしかしなくても、です。お望みどおり、あなた方のおやつは暫くは抜きにしておいて上げますよ。それと夕食も、野菜中心にしてあげます。あなた方2人だけ。いいですね?」
「……なんだよ、それ」
「いいじゃない、はるか。……今度デートの時、一緒にパフェでも食べましょう?」
「お。いいね、それ」
「ああ、それと」
「まだ何かあるの?」
「出先で間食も、当然駄目ですからね」
「……ですってよ、はるか」
「ちぇ」
(2009/9/5)
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