51.七不思議(外部ファミリー)
「ねぇ、はるかパパ。パパが行ってた小学校にも七不思議ってあった?」
「どうしたんだい、急に」
「ほたるの学校では怪談話が流行ってるのよ」
「へぇ。それで七不思議か。今でもそんなのあるんだな」
「今でもって。そんなに前でもないでしょう?」
「そうだったかな」
「ねぇねぇ。あった?」
「うーん。僕はそういうのに興味なかったからなぁ。……みちるは?」
「私も余り興味がなかったけれど。あったような気がするわ。音楽室に通っていた時は、クラスメイトに怖くないのって聞かれたことあったもの」
「へぇ。あの、所謂肖像画の目が光るとかいうやつ?」
「あ。それならほたるの学校にも同じのあるよ!みちるママの行ってた小学校って、もしかしてほたるのいってたところと一緒?」
「違うわ。でも、七不思議なんてどこも似たようなものなのよ」
「ふぅん」
「……そうだ。ほたる、今度肝試ししようか?」
「肝試し?」
「そう。ほたるの学校に忍び込んでさ」
「はるか」
「みちるも行こうぜ?深夜の学校なんて、なんかいいじゃないか。妖しげで」
「……何がどう妖しいって言うんですか?」
「ゲ。せつな……」
「はるかの学校ではどうだったか知りませんが、ほたるの学校は19時以降の訪問は禁止されています」
「バレなきゃ平気だろ?」
「そういう問題ではありません。ほたるには清く正しく……」
「なんていって。せつなだって禁忌を破ったじゃないか」
「それは……その」
「はるか。言い過ぎよ」
「……ごめん」
「はるかパパ?せつなママ?どうしたの?」
「なんでもありません。兎も角、駄目です」
「ちぇ」
「でもはるかパパ。ほたる今度肝試しやるよ」
「え?」
「学校でね、先生の許可もらったの。クラス皆でやるんだ」
「それって……僕も行っちゃ駄目かな?」
「はるか。何を言ってるの?駄目に決まってるじゃない」
「だって。ああいうのって男女でペア組んで回るもんだろ?ってことは、ほたると組む男がいるってことじゃないか!」
「でもはるかパパは男の子じゃないからほたると一緒には歩けないよ」
「大丈夫だって。僕は今までだってそうやって女の子と……」
「ふぅん。女の子と。……それで、妖しげだなんて言ったわけね」
「え。いや。そういうわけじゃなくて、さ」
「あら。何をうろたえているのかしら?」
「お、おい。みちる。誤解だって」
「私は別に誤解なんてしていなくてよ?」
「みちるっ」
「……ねぇねぇ、せつなママ」
「なんです?」
「みちるママ。七不思議みたい。目が光ってる」
「……ああ。本当ですね」
(2009/10/20)
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