68.どこから来るんだその自信(星はる)
「どう頑張ったって、お前がみちるに相手にされることはないさ。なんたって、みちるには僕しか見えてないんだからね」
「……どこから来るんだ、お前のその自信は」
「自信じゃない。事実だ」
「目に見えないものに事実も何もねぇだろ」
「見えないのか?それは残念だな」
「何だよ」
「みちるからの、僕への想いさ。お前には見えないんだなと思ってね。僕には見えるんだけど」
「馬鹿か?お前」
「馬鹿はお前だ。いいからみちるのことは諦めろ。幾ら言い寄ったって無駄だ」
「……だったらお前にだったら可能性はあるって事か?」
「は?」
「別にオレはみちるさんなんて狙っちゃいねーよ。バーカ」
「冗談だろ?」
「生憎、オレはお前ほど軽くないんでね」
「……でも、どちらにしても、お前は馬鹿だな」
「何だよ」
「僕がお前なんか相手にするはず無いだろ?」
「今、相手にしてる」
「お前の目的がみちるじゃないなら、これ以上相手にする必要はない」
「なんだ、それ。じゃあオレがみちるさん狙いだったらよかったってのかよ」
「いいわけないだろ」
「じゃあどうしろってんだよ」
「どうもこうもしなくていい。僕たちの間に立ち入ろうとするだけ無駄なんだよ」
「無駄かどうか、やってみないと分からないぜ?」
「この状況を見てもか?」
「先の事なんて誰にも分からねぇだろ」
「……ったく。お前こそ、その自信は何処から来るんだか」
「自信じゃない。希望だ」
「……お前それ、大分弱気だぜ?」
「…………あ」
(2009/10/12)
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