79.光栄に思うがいい(不二跡)
「光栄に思えよ」
「ん?」
「数ある奴等からお前を俺様が選んでやったことを、だ」
「つまりは今こうして君を抱けることを光栄に思えってこと?」
「ああ」
「へぇ」
「なんだ。不満か?」
「いいえ。嬉しいですよ、お姫様」
「……俺はキングだ」
「じゃあ僕はなんだろうね?」
「さぁな」
「というか、君こそ、光栄に思うべきなんじゃないの?」
「どうしてだ?」
「僕が君みたいな我侭姫を選んだこと。素直な子ならもっと他にたくさんいたんだ」
「ふん。それはお前の好みの問題だろう?」
「僕が我侭な子が好みだって?」
「大体俺は我侭じゃねぇ。当然の権利を主張してるだけだ」
「そう思ってることが既に我侭なんだよ。まぁでも、そうだね。確かに。君は僕の好みだよ」
「…………」
「そうやってすぐ顔を赤くする。変なとこで正直な君がとても、ね」
「……てめぇ」
(2009/10/19)
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