83.命拾い(星&はる)
「……命拾いしたな」
「お前……確か。天王、はるかとか言ったな」
「もしあの時みちるに触れていたら」
「触れてたら何なんだよ。……そういやお前、女なんだってな」
「だからなんだ?」
「女にそうそうやられるかってんだよ」
「……女だと思って甘く見てると、痛い目見るぜ?」
「バカか?お前は一度俺に止められてるんだぜ?まさかそれを忘れてるんじゃないだろうな」
「馬鹿はお前だ。みちるや、お団子頭の前でお前の吐き出したものなんか見せられるわけないだろ?」
「手加減したって言いたいのか?」
「本気でやったと思ってたのか?」
「……ハッタリ、じゃ、なさそうだな」
「二度目はない。次は誰の前であろうと加減はしない。女に伸されたくなかったら、まず近づかないことだ」
「……お前こそ、みちるさんの前で無様な恰好を曝したくなかったら、俺に突っ掛かって来んなよ」
「だったら、誰かに見られる前に……今ここで、決着をつけるか?」
「冗談。お前に付き合ってられるほど、俺は暇じゃないんだ。なんたって俺は、アイドルだからな」
「……まぁ、そういうことにしといてやるさ」
「へっ」
「はっ」
(2009/10/24)
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