210.目の覚めるような・・・(不二塚)
「眩しい……」
 窓を開けて飛び込んできた空の色に、僕は思わず目を細めた。
 目の覚めるような青。南向きの窓で朝陽は入り込んでこないのに、こんなにも眩しい。
 可笑しいな。昨日も晴れていたはずなのに。
「不二?」
 ぼんやりと空を眺めて朝の空気を吸っていると、背後から声が聞こえた。
 振り返って、納得する。
「手塚。おはよう」
「……ああ」
 世界は昨日と何も変わってないけど。
 僕が昨日と変わったんだ。
(2009/12/17)
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