220.亀の甲より年の功(蔵飛)
「飛影。行くな」
「フン。貴様が黄泉の所に行くのに、どうして俺がこんな退屈な人間界に留まらなくてはいけないんだ?」
「魔界に行くなとは言ってない。ムクロの所に行くなと言ってるんです」
「何度も言ったはずだ。アイツのところなら、戦闘には不自由しない」
「闇雲に強さを求めたって、その先には何も無い。それくらい、いい加減、気付いてるでしょう?」
「そういう貴様はどうなんだ。盗賊をしていたころは、名を上げることしか考えていなかったのだろう?」
「だから、言ってるんです」
「亀の甲より年の功というやつか。だとしたら、尚更ムクロの所に行くしかないな」
「どうして……」
「年の功ならアイツだろう?」
「それなら、オレの言うことを聞くべきです」
「…………」
「聞くべきです」
「……蔵馬、貴様」
(2010/04/09)
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