224.働かざる者食うべからず(外部ファミリー)
「はるか、ちょっと手伝って」
「ごめん、僕いま忙しい」
「何が忙しいのよ。ごろごろしてるだけじゃない」
「何言ってんだよ。ごろごろするのに忙しいんじゃないか」
「はるか。ほたるだってちゃんと手伝ってるのよ?」
「そうだよ、はるかパパ。ほたるだってちゃんとお手伝いしてるんだよ?」
「偉いな、ほたるは。将来、きっといいお嫁さんになれるぞ」
「ほんと?ほたる、はるかパパのお嫁さんになれる?」
「……んー。それはどうだろ」
「えーっ。はるかパパのお嫁さんになれないなら、ほたるいいお嫁さんになんてなれなくていいー。パパと一緒にごろごろしてるー」
「ちょっと、はるか!」
「何で僕に怒るんだよ」
「はるかが変なこと言うから」
「ほたる。僕、怒られちゃったんだけど」
「ほたるのせいなの?」
「んー。やっぱり僕のせい、かな」
「二人とも。食器くらい運んでくださらない?こんなんじゃいつまで経っても夕飯が食べられなくてよ?」
「だってさ、ほたる」
「はるかパパはお手伝いしないの?」
「僕はだって……」
「働かざるもの食うべからずっていう言葉。二人とも、知っていて?」
「えーっと」
「あのね、はるかパパ今日ご飯いらないんだってー。ほたるはご飯食べるからお手伝いするー」
「え。ちょっと、ほたる。……なんだよ、その手のひらの返しよう」
「それで?はるかパパはどうするおつもりかしら?」
「……分かったよ、手伝うよ。……でもさ、みちる。知ってる?今日僕、この炎天下の中、柵のペンキ塗りって仕事、ちゃんとやったんだぜ?」
「あら、そうなの?ごめんなさい。暗くなってから帰ってきたから、全然気付かなかったわ」
「……あ、そう」
(2010/01/11)
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