239.イメージチェンジ(はるみち)※中学時代
「あれ?」
「えっ?」
「いや。……髪、縛ってるんだと思って。イメチェン?」
「夏はしばったほうが涼しいから」
「ふぅん。切ったりはしないんだ」
「短い方がお好み?」
「ていうか、長いと戦闘の時に邪魔にならないか?」
「……もう慣れたわ」
「そう。でも暑さには敵わないってわけだ」
「ええ」
「……みちる、さ」
「なあに?」
「もしかして。少し不機嫌になってないか?」
「別にそんなことはなくてよ」
「……その言い方が怪しいな」

「じゃあどうして不機嫌だと思うの?」
「みちるのうなじって、白いんだな」
「ちょっと、はるか?」
「元々色が白いから当たり前なんだろうけど。なんか」
「……なんか、なによ」
「なぁ、みちる。暑いのは分かるけど。髪、おろさないか?」
「どうして?」
「その方が、僕の好みだから」
「……嘘」
「嘘じゃないさ」
「本当のことを言って。じゃないと、本当に機嫌を悪くしてよ?」
「本当のこと、か。言ったら髪を下ろしてくれるのかな?」
「……ええ」
「なんていうかさ。可愛いなと思ってさ。いつもは少し、大人びた感じがするから」
「それって……」
「決定的なのは、このうなじ、かな」
「ちょっ」
「なんか、ドキドキして困るんだ」
「……だから、ねぇ。はるか。それって――」
(2010/01/05)
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