269.何の脈絡もない(3-6)
「英二」
「なに?」
「好きだよ」
「ぶっ。不二っ、行き成り何言い出すんだよっ!」
「本音」
「……言っとくけど、俺、不二と付き合う気なんてゼンッゼンないからな!」
「僕だって、英二と付き合う気はないよ」
「じゃあ何なんだよ」
「恋愛って意味じゃなくてさ。英二、好きだなって」
「とか何とか言って。手塚が一番好きなんだろ?」
「英二だって言ったらどうする?」
「引く」
「じゃあ、手塚」
「じゃあって何だよ!」
「あー。セックスしたい」
「ふ、不二?」
「引かないでよ。英二とじゃないよ」
「当たり前だよ!」
「手塚の名前を挙げたらさ。ちょっとムラムラしてきただけ」
「…………」
「あれ?それでも引く?」
「不二の口からそういう言葉、聴きたくない」
「そんなこと言われても。……じゃあ、なんていえばいいのかな?」
「何て……。って。なに考えさせるんだよ!」
「なに照れてるの?今更」
「そんな」
「大石に色々してるんでしょう?」
「そりゃあ、そう、だけど」
「大石の耳元であんなことやこんなこと囁いてさ」
「…………」
「あはは。赤くなっちゃって。案外可愛いんだね、英二」
「不二っ!」
「そうだ、乾」
「へ?」
「乾に頼もう」
「何。なに?不二、どうしたの?頼むって、何?」
「ん。英二がどうやって大石を攻めてるか。ちょっと気になるからさ」
「ああ。それで乾に。って。不二っ。それってつまりは――!」
(2010/04/02)
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