273.現品処分(はるみち)
「なぁ、みちる」
「駄目よ」
「まだ何も言ってないだろ?」
「どうせ、あれが欲しいっていうんでしょう?」 「なんだ。分かってるんじゃん」
「分かっているから駄目だといったのよ」
「だって現品処分だぜ?この機を逃したらもう二度と……」
「大丈夫よ、はるか。この機を逃さなくても貴女の手には一生入らないわ」
「……あのさ」
「なあに?」
「どうして僕の財布を、君が握ってる形になってるのかな?」
「夫の財布を管理するのは、妻の役目だからに決まっていてよ」
「……そう、言われると。はぁ」
(2010/04/15)
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