291.たしなめる(蔵飛&幽&桑)
「こら、飛影。行儀が悪いですよ。ちゃんと箸を使ってください」
「うるさい。そんなものでちまちまと飯が食えるか」
「だったらせめてフォークを使ってくださいよ。手で食べないで。ほら、零して。口の周りだって……」
「……蔵馬、なんかかーちゃんみたいだな」
「やめてください。父親なら兎も角、なんで母親なんですか」
「ガミガミと、小うるさい奴だ」
「誰が五月蝿くさせてるんですか、誰が」
「よう。だったらいっそのこと、飛影によだれかけでもさせてやったらどうだ? あの赤ん坊がするような奴をさ」
「お、いいねー。桑原、冴えてんじゃん」
「あなたたちねぇ……」
「わ。じょ、冗談だって。怒るなよ」
「名案ですね。そうしましょう!」
「えっ」
「は?」
「だって想像してみてくださいよ。飛影がよだれかけをつけるだなんて。可愛いじゃないですか!」
「……そーかぁ?」
「……ゲェ。なんかすげー気持ち悪い想像になった」
「蔵馬」
「はい」
「その、よだれかけって言うものはどんなものなんだ?」
「まぁそれは……そうですね。オレが作っときますから。それまでのお楽しみということで」
「ゲ。蔵馬つくんのかよ」
「当たり前ですよ。いくらなんでも、赤ちゃん用のものは飛影の首には小さすぎますから」
「ああ、なるほど。そういうことか」
「で。それはそれとして。飛影。今、フォーク持ってきますから。あと、おしぼりも。それまでものを食べるのはお預けです。いいですね?」
「ちっ」
(2010/05/08)
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