311.脳が飽和状態(不二切) |
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「うーっ。あーっ!」 「赤也。うるさいよ」 「オレ、もう駄目っす」 「何言ってるの。まだ始まって10分だよ?赤也って案外根性無いんだね」 「なんとでも言ってください」 「珍しい。反論しない」 「そんな気力ないっすもん。チクショウ。オレは日本人なんだ!」 「でも、英語は勉強しないと高校に入れないよ?」 「スポーツ推薦で入るからいいっす」 「高校入って落第するよ?」 「うーっ」 「赤也。喋れるようになれとは言わないから。とりあえず、テスト範囲の英単語だけは覚えないと」 「あーっ」 「聴いてる?」 「もう、オレ、脳が飽和状態で何も入ってこないっす。不二さんの声も、何も」 「……英単語、覚えてくれたら。すぐに赤也のしたいことしてあげるんだけどなぁ」 「えっ、ホントっすか!?」 「聞こえてるんじゃないか」 「あ」 |
(2010/02/08) |
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