312.宮元武蔵戦法(蔵飛) |
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「飛影」 「遅いっ」 「ごめん、ごめん」 「貴様……。本当に、俺と戦う気はあるのか?」 「ええ、まぁ。あるのはありますが。乗り気ではないですね」 「何だと?だったら何故ここにいる!」 「飛影が来いっていったんですよ」 「嫌ならばこなければいいだろう」 「だから、戦う気はあるんだって」 「乗り気ではないと」 「そう。乗り気ではないよ。オレからは絶対に飛影と戦おうとしはしない。でも、今回は飛影から誘ってきたから」 「ふん。それが遅刻の理由か」 「いや、それは違うかな」 「だったら何故遅れてきた」 「宮元武蔵戦法」 「は?」 「オレが来るか来ないかってヤキモキして、あなたの気力を少しでも奪えたらなぁって」 「ふん。そんなことで俺がいちいち気を揉むと思うか?」 「待っていたのがその証拠だと思うけど?」 「別に俺は貴様を待っていたわけじゃない」 「じゃあ、何を待ってたの?」 「……うるさいっ!さっさとはじめるぞ」 「ねぇ、飛影」 「何だ。もう命乞いか?」 「その前に、ご飯食べません?」 「は?」 「ずっと待っていてお腹すいたでしょう。オレ、お弁当作ってきたんですよ。腹が減っては戦は出来ぬっていうし。ほら」 「……貴様という奴は」 |
(2010/04/15) |
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