325.お主も悪よのう(外部ファミリー)
「はるかパパ、一緒にお出かけしようよ」
「でかけるったって。何処か行きたい場所とかあるのか?」
「ドライブ!」
「ドライブ」
「だってはるかパパ、みちるママとよく当てもなくドライブに行ってるんでしょ?」
「そりゃあ、まぁ、そうだけど」
「だからほたるも。バイクは危ないから、車でいいよ」
「そういう問題じゃ、なくってね。あれはみちるの専売特許っていうか」
「駄目?」
「うーん」
「じゃあ私が行く先を作ってあげましょうか?」
「みちる」
「はるか。出かけるなら、これ、買ってきて? 今晩の夕食に必要なの」
「ああ。いいけど。……結構あるね」
「明日の分もあるから」
「ああ、そう。あれ? でも、昨日買い物――」
「お願いよ」
「……分かったよ。じゃあ、ほたる、行こうか?」
「うん!」


「……あなたも、悪ですね」
「あら。何の事かしら?」
「ああしておけば、はるかはほたると一緒にいても頭のどこかにあなたの存在をチラつかせているはずですし。それと、夕飯の材料といわれれば、当然、夕飯を作り始める時間には帰ってこないといけない」
「せつなさん、随分と想像力が豊かなのね」
「想像?」
「想像よ」
「まぁ、そういうことにしておきましょうか。……にしても。はるかが鈍感でよかったですね」
「ええ、本当に」
「みちるさん?」
「……もう。この話は終わりよ」
(2010/04/11)
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