336.ガテンの兄ちゃん(アクタカ)
「亜久津、高校行く気ないの?」
「……優紀か」
「駄目だよ、せめて高校は行かないと。優紀ちゃんだってそれだけのお金はあるって言ってたよ?」
「うるせぇな」
「大体、中卒で雇ってくれるところなんて――」
「ガテン系の仕事があんだろ」
「……亜久津が、肉体労働?」
「デスクワークよりはマシだろ」
「まぁ、そうか。いや、そうじゃなくて。……本気なの?」
「何だよ。悪ぃかよ」
「……オレ、亜久津の白い肌、好きなんだけどな」
「あ?」
「だってさ、そういう仕事って大半野外だろ?そうしたらさ、日に焼けちゃうじゃないか」
「……バカかお前は」
「しょうがないだろ。亜久津の白い肌、好きなんだから」
「そうじゃねぇよ。分かってんのか、河村。俺は短い間だがテニスやってたんだぜ?」
「うん。……あ。そうか」
「そういうことだ。心配するな」
「でも亜久津。やっぱり高校は行こうね。オレも、高校卒業してから本格的に店を手伝うことにするから」
「……お前、それって」
「亜久津ならすぐにオレのレベルに追いつくよ。ね。だから、同じ高校に行こう?」
「……ちっ。落ちてもしらねぇからな」
「うん。そうならないように、今日から毎日一緒に勉強しようね」
「…………」
(2010/03/17)
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