362.涙ながらの説得(外部ファミリー)
「――そんなこと言われたって、なぁ」
「ダメ?」
「うーん……」
「だってみちるママ、明日はお出かけしないって言ってたよ? それともはるかパパひ、とりでお出かけするの?」
「いや。僕は。……明日は、久々のオフだから、家にいようかと」
「だったらほたるを遊びに連れてってよ」
「ほたる。僕は疲れ――」
「だってこの間の休みはみちるママと出かけちゃって。ほたるだってずっとはるかパパとお出かけしたかったんだよ?」
「ほた、る。えーっと。とりあえず、泣くのは、さ」
「じゃあ、明日一緒にお出かけして!」
「……みち」
「ダメ?」
「……わ、かったよ。分かったから。ほら、な?」
「やったぁ!はるかパパ、大好きっ。約束だからね!……せつなママぁ、明日はるかパパがね――」
「えっ、あ。おい!」
「……してやられたわね」
「みちる」
「嘘泣きだなんて。ほたるも随分と演技派になったのね」
「……ママに、似たのかな」
「えっ?」
「気付いてない?君も時々あんな表情で僕にねだるときあるぜ?」
「そう、かしら」
「そう」
「……でも、それは、ほたると明日の約束をした言い訳にはならなくてよ?」
「ちぇ」
(2010/05/25)
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