３６７．味噌汁で顔を洗う（不二乾）
「……何、これ」 「味噌汁だが」 「味噌、の、色、じゃない、よね？味見、した？」 「俺が味見をすると思うか？」 「思わない。……見た目で失敗だとは思わなかったの？」 「お前は俺の乾汁の色をどう思う？」 「だってこれ、乾汁じゃなくて味噌汁でしょう？」 「ああ」 「……分かった。飲むよ」 「感想は300字以内で簡潔に頼む」 「『不味。』以上」 「え。３文字？」 「そんなこというなら、乾も食べてみたら？」 「…………」 「まさか、自分で食べられないものを出したって言うわけじゃないよね？」 「俺が、乾汁を好んで飲んでいたように見えたか？」 「…………」 「しかし、おかしいな。肌によくて美味い食材を入れたはずなんだが」 「…………」 「ああ、そうだ。不二。味はいまいちだったかもしれないが、どうだ？肌の調子は」 「……そんなに効果が気になるなら、これで顔でも洗ったらいいよっ」 「熱っ。不味っ、熱っ……！！」
(2010/03/30)