372.アンティーク(外部ファミリー)
「またそんなもん買ってきたのか?」
「そんなものじゃないわ。高かったのよ、このお皿」
「あのさぁ、みちる。僕たちは4人家族だけれど、それに充分見合うほどの皿は既にあると思うんだ」
「いいじゃない。減るものじゃないんだから」
「お金が減る」
「はるかのお金は減らないわ」
「収納スペースが減る」
「まだこんなに余っていてよ?」
「はぁ。僕には、よく分からないな。どうせ買うならさ、新しいものにすれば?」
「はるかだって、中古車かってるじゃない」
「あれは……今は生産されてない型だから」
「これだってそうよ。現代人の感性では作れないわ」
「現代人、ね」
「なあに?」
「なぁ。みちるのその絵のセンスはさ、今のもの?それとも前世(あの頃)のもの?」
「……私は私よ、はるか」
「そっか。そうだったな。すま――」
「ただいま帰りました。みちる、これ、月世界にありそうなデザインのお皿、見つけてきたんです」
「本当。素敵ね、せつな」
「……おいおい」
(2010/04/05)
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