411.その道のプロ(外部ファミリー)
「うわぁ、はるかパパ、すごーい。あっという間に凧あんなに小さくなっちゃった!」
「まあね。なんたって僕は、その道のプロだし」
「凧揚げ名人なの?」
「そうじゃないわ。風を読めるってこと」
「じゃあそれ、ずるなんだー」
「おいおい。これは、れっきとした僕の能力。ズルなんかじゃないって」
「だって、フツーの人は」
「じゃあ、ほたるはこの凧、受けとらないんだな?」
「え?」
「だって、ズルして高く上げた凧だぜ?」
「むー……」
「はるか。そんな意地悪言わないの」
「分かってるよ。ほら、ほたる」
「…………」
「風、強いから飛ばされないようにな」
「…………」
「ほたる?」
「……怖い」
「え?」
「ねぇ、はるかパパ。ほたる、飛ばされちゃったりしないかな?」
「……そうだな。じゃあ」
「わっ」
「僕がこうして、ほたるを肩車しといてあげるよ。……これなら、大丈夫だろ?」
「うんっ」
(2010/04/25)
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