413.疫病神(はるみち)
「……疫病神と、同じだな」
「えっ?」
「こんなチカラ」
「はるか?」
「だってそうだろ? 僕たちが覚醒したのは、この地球に危機が迫っていたからなんだ」
「けれど、そうじゃなかったら私たちは」
「出会わなかったかもしれない。いや、そもそもが生まれてこなかったかもしれないな」
「……はるかは、それが不満なの?」
「不倖せになるために生まれてくるようなものだろ」
「私は、今倖せよ。他人が見てどう思おうとも。はるかが隣にいてくれれば」
「……だとしても。いや、だからこそ。僕は、使命なんてものに僕たちのことを邪魔されたくない」
「邪魔されたことなんてあったかしら」
「何度も邪魔されただろ」
「あら。私は戦闘もデートのうちだと思っていたのだけれど」
「えっ」
「はるかは違ったようね」
「……ったく。強いな、君は」
「違うわ。私が強いんじゃないわ。はるかがそうさせるのよ」
「…………」
(2010/06/08)
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