434.馬鹿な忠犬(蔵飛) |
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「……貴様は。黄泉の犬になったんじゃなかったのか?」 「オレ、狐なんですけど」 「そういうことを」 「オレは。黄泉の犬になったつもりはないよ」 「その服装(なり)で言うか?」 「軍服って結構そそらない?」 「何の話だ」 「欲情の話」 「貴様……」 「ごめん。少しはしゃいでるんだ」 「なに?」 「久しぶり」 「……主に背く犬は、処分されるぞ?」 「もしかして、心配してくれてる?」 「誰が。……貴様など、さっさと黄泉に殺されればいいんだ」 「そうだね。オレもそう思うよ」 「?」 「オレがもし、本当に黄泉の犬になっていたとするなら、さ。あなた以外のものになるなら、殺された方がいい」 「……フン。安心しろ。そうなったら。黄泉が殺す前に、オレが貴様を殺してやる」 |
(2010/06/17) |
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