481.タテロール(蔵飛)
「邪魔なら切ればいいだろう」
「なに?」
「髪。……そういえば、雨の日はいつも束ねているな」
「南野の髪はくせがあってね。湿気のある日は、それが酷くて」
「だったら」
「切ったら、淋しいでしょう?」
「知るか」
「オレの話じゃなくて、あなたの話」
「は?」
「オレの髪。好きなんでしょう? だからこうやって解いて。それとも、無意識?」
「……さぁな」
「まぁ、今の状況じゃ、否定は出来ないか。今日のオレの髪、いつも以上に絡みつくでしょう?」
「このまま、焼き切るか?」
「冗談。折角あなたが好きなオレなんだ。それをわざわざ無くす気はないよ」
「……フン」
(2010/05/27)
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