521.全裸(不二蔵)
「白石。君、パンツ一枚で寝ているんだってね」
「え? あ。ああ。なんや。部長会議きいてたんか」
「僕と寝る時は、パジャマ着てなかったっけ?」
「全裸です」
「それは、僕が脱がせるからでしょう? あ。そうか」
「えっ?」
「白石、僕に脱がされたいんだ」
「なっ、なんでそんな。そないな面倒なことせな」
「知らないよ。知ってるのは僕じゃなくて君でしょう? ねぇ、どうなの?」
「さぁな」
「そう。じゃあ」
「不二くん?」
「おやすみ」
「へっ?」
「だって、脱がされたいわけじゃないんでしょう? だったら、僕はもう寝るしかないよ。……でもそれだと淋しいから、自分の部屋に戻るかな」
「不二くん、ちょい待ち」
「なに?」
「……て、ください」
「ん?」
「お願いですから、脱がして、ください」
「……ん」
(2010/06/09)
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