603.愛用の胃腸薬(外部ファミリー)
「せつな。これ、落ちたけど」
「あっ。ありがとうございます」
「……胃腸薬?」
「ええ。まぁ、ちょっと」
「昨日、飲みすぎたか? あれくらいの量で?」
「えーっと」
「あ。年のせいか」
「何か言いましたか?」
「……いいえ、何も。けど、結構飲んでるみたいだけど。そんなに悪いなら、病院にでも行くか? 今日暇だから、送迎してやるぜ?」
「大丈夫です。病院に行ったところで、どうにもなりませんから」
「まぁ、医者に時間を戻せって言うのは無理だろうけどさ」
「はるか」
「冗談だよ。けど本当に」
「大丈夫です。でも、そうですね。もしはるかが少しでも私のことを心配してくれるのなら」
「少しだなんて。僕たちは家族だぜ?」
「そう思うのなら。あれをどうにかしていただけませんか?」
「え? ……あ。みちる」
「何を話しているのかしら?」
「いや、ちょっとせつなが体調悪いみたいでさ。どうせなら病院まで連れてってやろうかなって」
「へぇ。そうなの……」
「……う゛」
「せつな?」
「だからいったんですよ。病院に行ったってどうにもならないと」
「…………」
(2010/06/27)
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