626.ぼろ儲け(不二忍)
「……守銭奴」
「なんや、行き成り」
「今月は、僕の写真で一体幾ら稼いだんだい?」
「何の事かよう分からへんなあ」
「……僕に対して、心を閉ざしたって無駄だよ、忍足。君の心を取り戻す方法は知ってるんだ」
「っ。止め。……不二!」
「お帰り、忍足」
「うっさい。行き成りフェラしようとする奴がおるか」
「僕なら、忍足がムード無視してフェラしてきてくれても、大歓迎だけど?」
「……相変わらず、見かけによらず性欲のお強いこと」
「でもだから、君を満足させられるし。それに」
「それっ、オレの財布」
「千円札、ぎっしり。随分稼いだんだね。これだけ在れば、君の部屋じゃなく、ラブホテルいけるんじゃない? 僕、試してみたいこと、あるんだよね」
「…………」
「ねぇ。君の顔だけ上手く隠してあるみたいだけど。女の子は君がこの写真を持ってるっていうことだけで、あれこれ想像出来るらしいよ」
「……誰から聞いたん?」
「姉さん。喜んでたなぁ、あの写真。僕、結構男らしく映ってたみたいだからさ」
「おねーさん?」
「忍足は僕のうちに来たことないから知らないだろうけど、姉がいるんだ。結構美人な。君好みの、ね。……ちょっと声かけたら、写真、タダでくれたって言ってたっけ」
「……あ」
「思い出した?」
「どうりで、なんか」
「なんか、何?」
「……いや、ええわ」
「なにそれ。まぁ、いいか。ねぇ、そんなことより、さ。忍足」
「な、んや」
「ラブホテル、行こうよ。そこで一杯写真撮ろう? それで、もっと儲けよう?」
「……ええんか?」
「何が?」
「だから、その。不二の写真。売っても」
「いいよ。別に何かされてるわけじゃないし」
「……してる側ならええんか」
「それで稼いで、玩具買って、もっと沢山いやらしいことしよう?」
「…………」
「ねぇ、忍足」
「……ったく。敵んな、不二の性欲には」
(2010/11/21)
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