674.象のような耳(外部ファミリー)
「ねー。はるかパパ。耳動かせる?」
「耳?」
「うん。耳」
「残念ながら、僕は人間だから、無理かな。猫なら出来るんじゃないか?」
「だって。クラスの子、耳動かせたよ」
「あら。私、動かせてよ?」
「え」
「みちるママ、ほんと?!」
「ええ。……ほら」
「ほんとだ! ね、ね。はるかパパも見たでしょ?」
「え。あ。うん」
「ごめんなさい。人間ではなくて」
「おい、みちる」
「冗談よ」
「でもなぁ。もっと、こう。ばさーって。象みたいに動かせたら良いのに」
「……良いか?」
「きっと面白いよ。ジャンケンみたいなの出来るかもしれないし」
「手があるのに、わざわざ耳を使うのか?」
「はるかパパ、つまんなーい」
「そうね」
「なんだよ、みちるまで……」
「いいじゃない。夢くらいみても」
「…………」
(2010/12/15)
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