715.凶器にピッタリ(外部ファミリー)
「ねぇせつな。私たちのタリスマン、交換しない?」
「何を言い出すのですか、行き成り」
「前々から考えていたことよ」
「駄目に決まっているじゃありませんか。大体、持ち主以外が手にしたところで、能力は使えませんよ?」
「時空を操る能力なんて要らないわ」
「それなら何が目的なのです?」
「……凶器にピッタリなのよ、それ」
「みちるが手を大切にしたいのは分かりますが。それならはるかのように足技にすればいいじゃありませんか」
「敵と戦う時は、この鏡で一掃してしまうから構わないわ」
「だったら」
「だって。これではるかを殴ったら、破片が飛んで後片付けが大変でしょう?」
「……みちる。そんな目的で、時空の杖を使わないで下さい!」
「そうじゃなくて。そこは、そんな物騒なことを考えないで下さい、だろ?」
「はるか」
「なぁ、みちる。悪かったって。謝るから。もういい加減許してくれないかな?」
「…………」
「あなたたち。そういう痴話げんかに、お願いだから私を巻き込まないで下さい」
「そう思うのなら、せつな。ほんの数分でいいから、時空の杖を私に――」
(2010/08/09)
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