720.ツインテール(蔵飛)
「何だそれは」
「何が?」
「髪」
「ああ。暑いんで縛ったんです」
「いつもと違うだろう?」
「ええ。まぁ、そうですね。いつもは後ろでアップにしてるんで」
「なぜ変えた?」
「その方がお好みですか?」
「そういうわけじゃ……」
「このほうが。あなたにとって便利かと思いまして」
「どういう意味だ?」
「だってほら。あなたからキスをせがむとき、いつもオレの髪をひっぱるじゃないですか。でも、引っ張る髪が無かったら、どうせがんだらいいか分からないでしょう?」
「……死にたいのか?」
「違うっていうなら、今、キスをせがんでみてくださいよ」
「…………」
「ねぇ、飛影」
「……お前」
「うん?」
「この状況は、今、お前が俺にせがんでることにはならないのか?」
「……なりませんね」
「なるだろう」
「なりませんよ。だって、オレ、あなたがせがんでくれなければキスしなくてもいいと思ってますから」
「…………」
「…………」
「……チッ」
(2011/04/15)
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送