722.相談に乗ってくれ!(星はる)
「断る」
「なっ」
「何で僕がお前のために助言をしなきゃならないんだ?」
「お前なぁ。せめて話くらい聞いてくれてもいーんじゃねぇ?」
「聞かなくても分かる。どうせうちのお姫様のことだろ」
「……違う」
「へぇ。お前の脳ミソに、二つ以上の事を考えられる余地があったなんて知らなかったな」
「いいから、聞けよ」
「……まさか、みちるのことじゃないだろうな」
「カンケーなくはない、ってとこだな」
「…………」
「聞く気になったか?」
「……聞く、だけならな。だが、みちるのことなら尚更、僕は助言なんてしないぜ」
「安心しろ。みちるさんのことじゃない」
「じゃあ……?」
「お前のことだよ」
「?」
「どうしたらお前を手に入れられるのか。ずっと悩んでんだ」
「…………」
「…………」
「……くっだらない。そんなことを悩んでたのか」
「悪いか?」
「前言撤回」
「は?」
「アドバイスしてやるよ。一回しか言わないから、よく聞けよ」
「お、おう」
「僕を嫌いになればいい。それだけだ」
「…………」
(2010/11/06)
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