739.レパートリー豊富(外部ファミリー)
「せつなママぁ、またこれぇ?」
「仕方ないでしょう。みちるがもう一ヶ月も遠征に行っているんですから」
「でも……」
「ほたる。ご飯を作ってもらえるだけでも感謝しないと駄目だぞ」
「……はるかパパ」
「はるか。あなたもたまには良い事を言う――」
「せつなは、僕よりも料理のレパートリーが少ないんだから」
「……え?」
「はるかパパ、料理できるの?」
「まぁ、そこそこには、ね」
「へぇー。すごーい。はるかパパって何でもできちゃうんだー。かっこいー!」
「そうでもないさ。料理なんて、やる気になれば誰でも出来るんだ。ほたるだって、その気になればきっとすぐに何でも作れるようになるさ。なぁ、せつな。……せつな?」
「せつなママ? どうしたの?」
「そんなこと言うのなら、あなたが作ればいいじゃないですかっ!」
「お、おい。何だよ。僕に怒るなよ。僕は、君の作った料理に不満なんて持ってないぜ?」
「……ほたるが悪いの。だから、はるかパパを怒らないで。せつなママ、ごめんなさい」
「え。あ。そんな。そんなつもりじゃないんですよ、ほたる。ただ、その……」
「何?」
「いえ、その。……私にも、料理を、教えていただけませんか?」
「僕?」
「ダメですか?」
「そんなことは、ない、けど。……みちるじゃなくて、僕?」
「ええ」
「じゃあ、ほたるも!」
「……分かった。分かったから。とりあえず、今は。せつなの作ったご飯、食べようぜ。な?」
(2010/09/08)
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