759.大暴走(外部ファミリー)
「困ったわね」
「ああ。成長すれば、ほたるももう少しコントロール出来るようになると思っていたんだが」
「成長すればするほど、それも大きくなるということを、忘れていたわ」
「つまり、これからもっと大変になるってことだ」
「そうね。はるか、制御しきれる?」
「僕がやるのか?」
「あら。じゃあ他に誰がほたるをなだめるというの?」
「……みちるがやればいいじゃないか」
「駄目よ私は」
「何でだよ。君だって、母親だろ?」
「みちるは駄目ですよ」
「せつなまで」
「はるかは、気付いていないんですか?」
「何?」
「みちるがいるから、余計にほたるが暴走するということ」
「え。……そうなのか?」
「……ええ。どうしても。大人気ないとは思うのだけれど」
「思ってるなら、さ」
「だってしょうがないじゃない。貴女がいけないのよ?」
「僕が?」
「だって、はるかが恰好良すぎるから」
「……は?」
「もう少し、自分の魅力のコントロールを覚えた方がいいわ」
「えーっと」
「つまり、ですね。自分の思いをコントロールできていないのは、ほたるじゃなくてみちるだということですよ」
「せつなっ!」
「あなたがほたるに対抗して妙なことを言わなければ、ほたるだってあんな風に暴走することもなかったんですよ?」
「妙なこと?」
「せつなは黙って。なんでもないわ、はるか」
「なんだよ、気になるな」
「いいから。……問題は、どうやってほたるをなだめるかよ」
「いかにみちるの機嫌を損なわずに、でしょう?」
「せつなったら!」
「……それは、大分、難問だなぁ」
(2011/01/31)
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