801.仮設置(不二リョ)
「だからなんでそんなもん用意するんスか」
「念のため」
「念のためったって、そんなの。エサ置き場なんて用意したら、カルがここに通うに決まってるじゃないスか」
「そうかな」
「そうっスよ」
「でも、カルピンが僕の家に来たときに、エサも何もあげられないのは、淋しいじゃない。リョーマの家からここまで、結構距離あるんだし」
「いいんスよ。カルだってそれを分かって来てるんスから」
「え。偶然迷い込んだんじゃないの?」
「偶然で何回も来るわけないじゃん。周助目当て」
「だったとしても、いいじゃない。別にリョーマにエサ代請求してるわけじゃないんだし」
「当たり前っスよ。じゃなくて。カルがどうとか、周助がどうとかじゃなくて。俺が嫌」
「やきもち?」
「って、言ったら、やめてくれます?」
「どうしようかな」
「じゃあ、言わないっス」
「それって、言ってるのと同じだよ」
「もー、なんなんスかアンタ」
「可愛いね、リョーマ」
「うるさいっスよ。だから、ねぇ。結局、エサ場設置すんの? しないの? するんだったら俺」
「心配で、毎日来ちゃったりするの、かな?」
「……何か嬉しそうっスね」
「リョーマが毎日家に来てくれるなんて、願ったり叶ったりだからね」
「じゃあ行かない」
「まぁ、来ないなら来ないで、僕はカルピンと遊んでるだけだけどね」
「……ずりぃの」
(2012/03/28)
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