864.底が抜ける(蔵飛&コエ)
「どうしてくれるんですか」
「…………」
「……俺が知るか」
「あなたたちが暴れるから、床が抜けるんですよ。正月早々。業者だってまだ休みですよ?」
「すまん」
「貴様が悪い」
「おい、飛影。何を」
「貴様が俺達に喧嘩をさせたんだ」
「あのねぇ。そっちが勝手に喧嘩を始めたんでしょう? 人がお雑煮を温めてる間に」
「大体なんでコイツが居る!」
「居ては悪いか?」
「悪いに決まっている」
「貴様に言われとうない。ワシから言わせれば貴様がここにいるほうが」
「あのね。オレ、これから出かけるんですよ。実家の方に帰らないといけなくて」
「なにっ?」
「何だと?」
「それで、まぁ、2,3日なんですが、留守番を頼もうかと思いまして」
「なぜ俺がお前の部屋に残らねばなら――」
「ただ、ほら、飛影一人残すのも不安なので」
「何だと!?」
「だってほら、あなた、キッチンぐちゃぐちゃにしたでしょう? 火事でも起こされたら大変ですから」
「ふざけるな。俺一人だって」
「じゃあ、留守番、引き受けてくれるんですね?」
「誰がそんなことを言った?」
「じゃあやっぱり、コエンマと」
「断る」
「……だったら、コエンマ、あなた一人にお任せしてもいいですか?」
「おお。ワシは構わん。どうせ霊界の業務も正月休みだしな」
「そうですか。じゃあ」
「待て」
「はい?」
「俺も残る」
「無理をするな。ワシはおぬしと違って暇なんだ」
「貴様は黙っていろ。蔵馬。俺も留守番をするぞ」
「……そうですか。じゃあ、二人とも、留守番お願いしますね」
「おお」
「ああ」
「くれぐれも、家の中のものを壊さないように」
「おお」
「ああ」
「それと。オレが帰ってくるまでに、応急処置でいいので、床、どうにかして置いてください」
「おお」
「ああ」
「じゃあ、宜しくお願いします」
「チョット待て!」
「おい、蔵馬、さっきなんて」
「オレ、行きますから。床、お願いしますね。いってきます」
「…………」
「…………」
「どうするんだ、コレ」
「俺が知るか」
「…………」
「…………」
「はぁ」
「ちっ」
(2012/01/05)
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