897.駆け引き(蔵飛) |
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好きだと言われ続けている。 聞き飽きたと突き放すと、今度は愛してると言われ続ける羽目になった。 暫く放って置いたのだがいい加減うざったくなり、どうしたら黙るのかと聞くと口を塞げばいいと言った。ただし手は使わずに。 何をさせたいのかは分かったが、俺はその手には乗らなかった。だったら死ぬまで言っていろと言い放ち、部屋を出た。 キスをする。蔵馬に。 それを魅力的な行為だと錯覚しそうになる自分を鼻で笑う。 あいつはただ遊んでいるだけだ。 だったらお前も遊んでやれ。但し、それが出来るならな。頭の中で声がする。 無理であることは分かっている。生か死かの世界で生きてきた俺にとって、遊びと言うものは存在しない。いいや、違う。そんな理由じゃない。 俺は蔵馬を――。 |
(2011/10/15) |
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