935.肝っ玉母さん(外部ファミリー)
「はぁ……」
「溜息吐くと皺が増えるぜ、せつな」
「はるか」
「どうしたんだよ、苦い顔して」
「どうして怒鳴ってしまうんでしょう」
「僕?」
「あなたたちはいいんです。だいたい怒鳴っても聞かないんですから」
「だったら怒鳴るだけ無駄じゃないか?」
「…………」
「ああ、悪い悪い。で、何。僕らじゃないとしたら。ほたるか?」
「ええ。つい怒鳴ってしまうんです。どうしてでしょう。スモールレディには怒鳴ったことなかったのに」
「……家族だから、なんじゃないかな」
「えっ?」
「オチビちゃんはさ、まぁ、友達といえばそうなんだろうけど、所謂他所の家の子だろ。まぁそういう子だろうが関係なく怒鳴りつける母親もいるけど。やっぱどっか、自分の所の子供とは接し方は違うもんだよ」
「けど、あなたはほたるに怒鳴らないでしょう?」
「僕は溺愛するタイプだから」
「……なんかずるいですね、それ」
「じゃあ、せつなもほたるを甘やかしてみるかい? ついでに僕たちのことも」
「何をどくさくさに紛れて。そういうことなら、辞退させていただきます」
「ちぇ」
(2011/07/29)
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