952.よくできました(蔵飛)
「……不味い。よくこんなものが食えるな」
「そうですか?」
「……駄目だ。これ以上食う気になれん」
「そうですか。じゃあ、残りはオレが」
「お前も食うな」
「どうして?」
「腹壊しても知らんぞ」
「壊しませんよ。食材はいたって新鮮ですから」
「ふん」
「……じゃああなたの分、貰いますね」
「で?」
「え?」
「俺の飯はどうするんだ?」
「……もう一度、自分で作ってみますか?」
「貴様が作れ」
「オレ、これからあなたが作ってくれた炒飯を食べるんですけど」
「そんなことは知らん」
「全く。回数重ねないと、上手くはなりませんよ?」
「別に上手くなる必要もないだろう」
「でも、流石にオレもこれを毎日食べ続けるのはちょっと」
「どうして毎日食べることになるんだ?」
「え?」
「貴様が作れ。俺はもう二度と作らん」
「折角なんですから、覚えましょうよ」
「断る」
「まぁ、いいですけどね。とりあえず。今回は、よくできました」
「……貴様」
(2011/09/20)
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