953.もう少し頑張りましょう(蔵飛)
「…………」
「なんだ、さっきから」
「その包帯、自分で巻きました?」
「他に誰が巻くと言うんだ?」
「……オレじゃないなら、あなたしかいませんね」
「ふん」
「……もう少し、綺麗に巻けないものですかね?」
「どうしたってオレの勝手だろう」
「はい」
「なんだ?」
「巻き直してあげます」
「ふざけるな」
「でも、その巻き方では黒龍を完全に抑えるにはあなたの妖気が必要になってしまうし、何かの拍子にほどけてしまうかもしれませんよ?」
「構わん」
「けど」
「うるさい」
「巻き直させてくれたら、黙ります」
「……好きにしろ」
「はい」
「ちっ」
「飛影」
「何だ?」
「どうしてそっぽを向くんですか?」
「何処を見ようと俺の勝手だろう」
「少しは正しい巻き方を覚えようとは思わないんですか?」
「うるさい。俺は自己流で構わんと言ってるんだ」
「あなたが自分でちゃんと巻けるようになれば、オレも黙りますから」
「……ふん」
「ちょっと、飛影。それでなんで目を瞑るんですか――」
(2011/09/21)
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