972.必ず殺すと書いて必殺(ウラネプ)
「容赦ないのね」
「必ず殺すから必殺技だろ。相手を倒せない技なら必要ない」
「それはそうだけど」
「だいたい、君が逃がした奴らの星が再び攻めてきたとき、軍隊の中に奴らの姿は無かったぜ。きっとろくな手当もされなかったか、不名誉だとされたかで死んだんだろう」
「…………」
「僕が怖いかい?」
「そうじゃないわ。ねぇ、ウラヌス。貴女敵の顔を覚えているのね。私たちからしたら大して見分けのつかない敵星の人たちの顔を」
「……たまたまだ。君が逃がした奴らの顔をたまたま」
「それにしたって、私は見分けがつかないわ」
「僕は目がいいんだ」
「ウラヌス」
「兎に角、君も敵を逃がそうなんて考えないほうがいい」
「結果が同じなら、名誉の死を? それとも、苦しみは短い方が――」
「逃がしたところで再び攻めてくる星は攻めてくるからだ。もういいだろ、ネプチューン。この話は終わりだ。……それより、傷の手当てを。勝っても死んだんじゃ、何の意味もない」
「……ええ、そうね」
(2011/11/11)
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