992.サルも木から落ちる(妖雪) |
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「きゃっ」 「大丈夫か?」 「はい。すみません」 「氷女でも、雪で滑ったりするんだな」 「……凍ったアスファルトは、氷河の国にはありませんでしたから」 「そうか」 「蔵馬さんは、そんな恰好で寒くないんですか?」 「南野の時よりは寒さには強いが。寒いのは寒いな」 「でも、蔵馬さんの腕、あったかい」 「お前の体温が低いだけだ。……離れろ。行くぞ」 「離れないと歩けませんか?」 「……しょうがない奴だな、その代わり、幻海の家に着くのは、少し遅くなるぞ?」 「はいっ」 |
(2012/01/24) |
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