133.鏡(不二リョ)
「やだって…」
 鏡越しの僕から眼をそらせるように、彼は俯いた。でも、虚像も実像も僕の手の中にあるから。
「ほら、ちゃんと見て…」
 彼の顎を掴むと、無理矢理に顔を上げさせた。紅潮した頬、潤んだ眼がそこに映る。いや、赤くなり潤んでいるのはそこだけじゃない。
「ちゃんと見るんだ。君のホントウの姿を」
 わざと音が聞こえるようにしてソコを扱う。彼は小さく声を上げると、僕に寄りかかった。その動きで、彼の中にいる僕のモノが位置をかえる。
「……っあ」
 短く身を震わせると、彼は僕の手を濡らした。大きな姿見ごしに見るそれは、いつもと左右が逆なため、同じヒトのはずなのに違うヒトを抱いてるような錯覚に起こさせる。
「あーあ。駄目じゃない。ちゃんとイクとこ見てないと」
 しょうがないな、もう一回だよ?彼の耳元に唇を寄せて囁くと、僕は彼の腰骨を掴んで軽く揺すった。その刺激に、既に2度吐き出した彼のソコが、また疼きだす。
「なっ、でこんな…ぁ」
「だって、リョーマが言ったんじゃない。『俺のどこが可愛いんスか?』って。だから、見せてあげようと思ってこうしてわざわざ鏡を用意したんじゃない」
 僕の膝に座るようにして乗っている彼の腰から手を離すと、その小さな身体を後ろから抱き締めた。その手を滑らせ、胸の尖りと、勃ちはじめたソコを弄ぶ。
「やだっ。もうやめ…」
「駄目だよ。まだ君は自分の一番可愛い姿を見てないでしょう?」
 僕の手の中で踊ってるリョーマが何よりも可愛いんだよ。だからその姿を、ちゃんとその眼で見て。それまで、これは終わらないよ。
 クスクスとイヤラシイ笑みを浮かべながら囁く僕に、拷問だ、と彼は呟いた。
 けれど、そんなことを呟いたからといって、僕の手が休まるはずが無い。それに気づいたのだろう。彼は喘ぎながらも顔を上げると、自分の淫らな姿を潤んだ目で見つめはじめた。
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