250.面(周裕) |
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いつからか覚えてねぇけど。兄貴の笑顔は貼っつけてあるもんのように見える。毎日毎日、同じ笑顔、同じ優しさ。 優しいのは、嬉しいけど。時々それが、凄くムカつく。 見えなくなった本心。そもそもオレに見せてたのかすら分かんないけど。 ムカつくって思っうから、その顔に張り付いた笑顔を剥ぎ取りたくなる衝動に駆られる。 笑顔の下の兄貴はどうなってるのか、知りたい。あの余裕がもし強がりから来るもんだったら。オレにだって、少しは兄貴より勝る所が見つかるかもしんねぇって。 けど。どうやったら取れるのか知らねぇし。そう思った瞬間、恐怖みたいなもんが体中を駆け巡る。 きっとそれは、警鐘だったんだ。絶対に、兄貴の仮面を壊しちゃいけねぇって。 知らなかったんだ。それが、制御装置だったなんて…。 「っ、にき。も、やめ…」 |
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