358.個性(不二橘+杏)
「なかなか、個性的な味がするのね。不二サンの料理って」
「ん?不味かった?」
「不味いっていうか、なんか、食べた事の無い味」
「そう?橘はいつも美味しいって言ってくれるんだけど。ねぇ、橘」
「…………」
「お兄ちゃん?」
「橘?」
「あ、ああ。そうだな」
「……って、僕の話、聞いてた?」
「いや、すまん。聞いてなかった」
「お兄ちゃんが人の話を聞いてないなんて、珍しい」
「…………」
「あ。橘も食べる?」
「………いらん」
「あーっ。もしかして、お兄ちゃん」
「な、何だ?」
「不二さんがアタシにも料理を作ってくれたって言うんで、拗ねてるんでしょ?」
「え?そうなの?」
「………別に、そういうわけじゃ」
「へぇ、そうだったんだ」
「だから、違うって…」
「ごめんね、橘」
「ごめんね、お兄ちゃん」
「…………」
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