「これって、運命だと思いません?」
「だとしたら、うちの顧問と柳くんに作られた運命だけどね」
「そうっスか?だって、柳先輩はS2に不二サンが来るとは思ってなかったみたいっスよ?」
「そうかな。S3に乾が来ると読んでいたのだから、当然S2は…」
「桃城だと思ってたらしいっス」
「……桃ねぇ」
「そう考えると、オレたちが対戦したのって、偶然っしょ?」
「僕は、君がS2に来ると踏んでたんだけどね」
「えっ!?そんなにオレと当たりたかったんスか?」
「まぁね」
「うわーっ。オレ、嬉しいっス。まさか、不二サンがそんなにオレのこと思っていてくれたなんて」
「ストップ」
「?」
「早まらないで欲しいな。僕が君とあたりたかった理由は、越前と、橘と、それと手塚のため」
「…………えーっと。前二人は分かるんスけど。手塚サンは何で?」
「侮辱した。幾ら君が強かったとしても、君に手塚は潰せないよ。僕にすら勝てないんじゃ、尚更」
「……へぇ。随分と部員思いなんスね。そんなことでいちいち腹を立てるなんて」
「別に。他の誰を侮辱しようと勝手だけど」
「まるで手塚サンは特別だといいたげっスね」
「特別だよ。君にとってもそうであるように、誰にとっても彼は特別なんだ。けど、それと僕のいう特別とはまた違うけど」
「オレの特別は今、不二サンだけっスよ。そうじゃなきゃ、わざわざ東京までアンタの帰りを待ち伏せしに来ませんって」
「そう。どうもありがとう」
「……あんまし、嬉しそうじゃないっスね」
「嬉しくないから」
「そんなっ。こんなに一途に不二サンを想える奴なんて、そうはいないっスよ」
「けど。さっきも言ったけど、僕には手塚がいるから」
「さっきも………!?」
「そういうわけだから。ゴメンね」
「………へっ。だからって、今いない奴…」
「残念。今度、手塚帰ってくるんだ」
「………へっ?」
「だから、僕がこうやって独りで下校するのも、あと数日かな」
「そんな…。折角、オレたち運命の出会いだと思ったのに」
「だから。それは柳くんとうちの顧問に作られた運命だから。ああ、それと、僕ね。偶然なんかじゃない」
「けど。ってことは、理由はどうであれ、不二サンはオレに多少興味があったってことっスよね?そうじゃなけりゃ、試合したいなんて思わないっスもんね?」
「試合を終えた今は、何の興味も無いけどね」
「……………」
「分かったら、明日からはもう来ないでね。それとも、幸村に言って、強制退場してもらおうか?」
「……ぐ」





やっつけでスマン。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送