大掃除(外部ファミリー)
「かったる」
「はるか。ちゃんとお掃除してください」
「そうだよ、はるかパパ。次、ほたるとお風呂の掃除っ」
「ったく。なんで僕がこんなことしなきゃなんないんだよ」
「しょうがないわよ。大掃除は日本の風物詩みたいなものなんだから」
「よくいうよ。君は今まで大掃除なんてやったことないくせに」
「あら、私にだって大掃除の経験くらいあってよ」
「業者に頼んでるって言ってたじゃないか」
「家はね。でも、部室とかは皆で大掃除してよ?」
「部室と家は違うだろ。……まぁ、部室の方が埃っぽいかもしれないけど」
「だから、ほら。お願い」
「……笑顔で頼むなよな。断れないだろ」
「だって断られたら困るもの」
「ちぇ。でもホント、こんな効率の悪いことしてんの日本くらいだぜ?」
「えっ?」
「乾燥してる時に掃除なんかしたって、埃は舞う一方だし、カビの胞子だって飛びまくるし。やるなら湿気の季節だよ。梅雨時とかさ」
「そんなこといって。はるかは雨が降ると体がだるくなるとかいって一日中だらだらしてるじゃない」
「あー……そうだった、かな」
「心配には及びません」
「え?」
「お風呂場の湿度は既に上げてありますから。はるかは安心して、ほたるとお風呂の掃除に行ってきてください」
「あら、準備がいいのね」
「はるかのそれはテレビ番組の知識ですよ。私も一緒に見ていましたから」
「そうなの」
「えーっと。ま、湿気てるんだったらそれでいいか。じゃあほたる、行くよ」
「うんっ!」


セラムン『non title2』を誰か漫画にしてくれないかと思って書いた原作。(はるみち)
(ソファに隣同士で座る二人)
みちる「(唐突に)ねぇ、はるか。何か欲しいものない?」
はるか「(読んでいた雑誌から顔を上げて)コーヒーはまだ残ってるけど?」
みちる「そうじゃなくって。もうすぐ、はるか誕生日でしょう?」
はるか「ああ。そういうこと」
(はるか、思考する)
はるか「何も」
みちる「えっ?」
はるか「君からは、何も要らない、かな。僕はほら、欲しいものは自分で手に入れるタイプだから」
みちる「(少し考えて)例えば?」
はるか「何?」
みちる「自分で手に入れたもの。例えばそれは、どんなものなのかしら?」
はるか「そんなの決まってるじゃないか」
(はるか、みちるの頬に手を触れる)
はるか「(みちるを見つめて)君だよ。みちる」
(はるか、そのまま唇を寄せる)
みちる「(唇が触れあう寸前に)それはどうかしら」
(はるか、突然のみちるの発言に驚いて動きを止める)
はるか「みちる?」
みちる「(はるかの顔を見ずに)……コーヒー、冷めてしまったでしょう?淹れなおすわ」
(みちる、二人分のカップを持ってキッチンへ)
はるか「(つまらなそうにソファに寄りかかって)なんだよ」
(一方のみちるは、俯いたままコーヒーを淹れているが、その顔は真っ赤に染まっている)


はるか誕:外部ファミリー編
「ただいまー。って。あれ?ほたる、何でこんな所で寝てるんだ?皆も。まだ起きてたのか?」
「…………」
「あ、れ?言わなかったっけ?遅くなるって」
「言ってましたけどね。あなた、今日が何日だか知ってますか?」
「えっと。1月27日。だよな?だから今日、雑誌のグラビア撮影があったわけだし」
「それで。その手に持っているものはなんなんですか?」
「ああ。この花束?スタッフが誕生日おめでとうってさ。あと、F1の形をしたケーキも。そっちは、撮影後にスタッフ皆で食べてきたけど」
「……じゃあはるかはお腹一杯なのね」
「みちる?なんだよ。怒ってるのか?しょうがないじゃないか。今日は仕事だったんだから」
「もう」
「なんなんだよ」
「はるかさん。あなたはどうしてスタッフが誕生日を祝って私たちがそれを祝わないと思うのですか?」
「えっ?……あ」
「ほたるがケーキのデコレーションをしたんですよ。あなたの喜ぶ顔を見たいと頑張って起きていたのですが」
「料理も、冷めてしまったわ」
「……そっか。そうだったな。僕には今、誕生日を祝ってくれる家族がいたんだった。ごめん、気付かなくて。……ほたるも、ごめんな」
「まったく」
「でも、さ。それならそうと言ってくれればよかったのに」
「……バカ」
「なんだよ、さっきから。知ってたらどうにか早く仕事切り上げてきたぜ?」
「いちいち言わなくても、察してください。遅くともスタッフに今日が誕生日だといわれた時に」
「……無理だよ、そんな。家で誕生日なんて、経験もないのに」
「……はるか」
「君と過ごしてきた誕生日だって、外だったろ?帰る場所に、こんな……。いや、そうだよな。悪かったよ。僕がもっと、家族ってものを理解してれば」
「…………」
「ん。なぁに?パパ?」
「ほたる。……ごめん。おはよう」
「はるかパパ。お誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「そうだ、ケーキ!あのね、みちるママがケーキ作ったの。で、ほたるが飾り付けしたんだよ!」
「本当かい?凄いじゃないか」
「えへへ」
「……なんて。しっかりパパしてるわね、はるか」
「いいじゃないですか。『パパ』なんですから。さあ、みちる。料理温めなおしましょう?いい加減、私もお腹が空いてしまいましたから」
「……そうね。27日まであと2時間あるものね」


●外部ファミリー『豆まき』編 ※はるかイメージ崩壊(?)
「はい、パパ」
「……なんだい、これは」
「今日ね、学校で作ったの。鬼のお面」
「へぇ」
「じゃなくって、パパ。それつけて?」
「どうして、僕が」
「それは決まってるじゃない」
「今日は節分ですよ?」
「みちる。……せつな、その手に持ってるのは。まさか」
「鬼は、外っ!」
「イテテっ。おい、せつな。何するんだよ」
「安心してください、はるか。あなたの中にある煩悩を追い出すだけですから」
「なっ。何で僕が!僕の何処に煩悩があるっていうんだよ!」
「煩悩の塊じゃないですか。私が知らないとでも思ってるんですか?昨日、ほたるが部屋で宿題をしているのをいいことに、リビング(ここ)でみちると」
「そんなこと言うなら、みちるだって同罪じゃないか!って。だから、止めろって!おい、みちる」
「はるか。頑張ってね」
「みちる、そりゃあ……。っ。……ほたる!このままだとパパ、せつなに退治される。助けてくれっ」
「…………」
「ほたる?」
「ねぇ、はるかパパ。パパの煩悩退治したら、パパはみちるママばっかりじゃなく、ほたるのことを好きになってくれるのかな?」
「……え。ちょっ。ほたる、待て。待てって……!」


●外部ファミリー『恵方巻き』編
「あれ?何でコレだけ切ってあるの?」
「ああ。それはみちるが食べるんだよ」
「何で?これって一本そのまま食べるんじゃなかったの?」
「みちるはね、いいんだ。ああ、その少し細めに作ってるのがほたる用だから」
「えーっ。ほたるもみんなと一緒がいい」
「それはほたるのために、はるかが特別に作ったものですよ?」
「ほんと!?」
「まぁ、ね」
「じゃあほたる、これ食べる!」
「……ねぇ、はるか。私も」
「みちるは駄目」
「どうしてよ」
「どうしてって……そりゃあ、さ。なんていうか」
「私が大口開けているのを見るのが嫌?」
「まさか。どんな君でも、僕は愛しているさ」
「じゃあどうして」
「だから、その、なんていうか。卑猥だろ?」
「え?」
「だからさ、そ……」
「はるかさん?どうやらあなたの煩悩は、あれくらいでは追い出しきれないようですね」←豆をじゃらりと
「ゲ。せつな……」


●オマケの星はる『豆まき』編
「鬼はぁー外ぉー」←無表情
「ッテ。お前っ、うち来た早々、なにっ。イテテっ」
「お前に日本の風習を教えてやろうと思ってさ」
「節分だろ?それなら、昨日生放送のバラエティでやったから、知ってるって」
「なら、黙ってろ」
「イテテ。だから。何でオレなんだよ!ていうか、今日はもう4日!節分は昨日だろ?」
「……変更」
「は?」
「お前が節分を知ってるなら、節分はもう関係ない。これは、僕が今、イラついてるから。その八つ当たりだ」
「っ。なお悪いだろ!」


(はるみち)
「みちる。眠れない?」
「大丈夫。眠らないだけだから」
「何で」
「だって……。どうして眠らないといけないの?」
「え?」
「折角あなたの体温を感じてるのに。眠ってしまったら一瞬だわ」
「……みちる」


バレンタインネタ(はるみち)
「みちる。どうしたんだ?その荷物。持つよ」
「ありがとう。……これは贈り物よ」
「僕に?」
「違うわ。私が貰ったものよ」
「へぇ。君も女の子にもてるんだ」
「違うわ。まぁ、中には女の子から貰ったものもあるけれど。逆チョコって知らない?」
「……男からもらったのか」
「はるかさん。荷物の扱いが荒くなっているようだけど?」
「当たり前だろ」
「それは私のものなのよ?はるかは、私のものは大切に扱ってくれる人だと思っていたのだけれど」
「……何でもらうんだよ」
「あら。はるかだって貰っているじゃない」
「それは……。僕のは、どうせみんな本気じゃないから」
「どうしてそう言い切れるの?」
「だって、僕は女だぜ?」
「あら。私だって女よ?」
「……それは、そうだけど。だって、それを渡したのは男だろ?」
「じゃあ、はるかは男性からのチョコレートはお断りしたのかしら」
「僕は、性別で判断したりはしないから」
「私も同じよ」
「でも、君がそれを貰ったことであいつらが勘違いするかもしれないだろ?」
「幾ら勘違いされても、私は貴女しか見ていないのだから、関係ないわ。それとも、私が信じられない?」
「……信じてるさ。君が、僕を信じているくらいには」
「そう。じゃあ、殆ど信じていないのね」
「――え?」


バレンタインネタ(外部ファミリー)
「せつなママ。ハッピーバレンタイン!」
「まぁ。ほたる、これ、どうしたの?」
「あのね。はるかパパと作ったの」
「はるかと?」
「うん。本当はほたる、はるかパパにチョコをあげようと思ったんだけど、はるかパパがね、ほたるからチョコをもらうより、ほたると一緒に作る方がいいって言ったの。だから」
「……なるほど。はるかも考えましたね」
「どういう意味?」
「なんでもありません。チョコ、ありがとうございます」
「でね、せつなママ。ケーキも作ってあるの。今、はるかパパがコーヒー入れてるから。皆で一緒に食べよ?」
「そうですね。じゃあ、これだけ打ち込んだらすぐに行きますから」
「うんっ。じゃあ、先行ってるね!」


バレンタインネタ(星はる)
「お前さ、チョコどうした?」
「みちるにあげたに決まってるだろ。誰がお前にやるか」
「そうじゃなくて。貰ったんだろ?フリークの子から」
「なんだ、羨ましいのか?」
「お前な。オレだって、ほら」
「へぇ。結構貰ったじゃないか」
「アイドルだからな。これは今日直接貰った分。事務所に届けられた分は、明日運ばれてくることになってんだ」
「自慢話なら他でやってくれないか」
「悪ぃ。そんなつもりじゃ……。ええと、その。お前は貰ったチョコはどうしてんだ?」
「食べるに決まってるだろ」
「マジかよ」
「?」
「見ず知らずの奴からもらったモン、よく食えんなお前」
「僕は、僕のフリークを信じてる。それだけだ」
「…………」
「何だ?」
「いや、別に」
「じゃあ、お前はアレをどうするつもりなんだ?」
「……た、べるさ。全部。オレだって、オレのファンの子達を信じてるからな」
「……へぇ」
「んだよ」
「別に。ただ、僕は直接でしかもらってない、とだけ付け加えておく」
「…………」
「全部、食べるんだろ?明日届けられるものも」
「あ、ああ。決まってんだろ」
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