星降る夜に
「すごい……」
「だろ。時々、来るんだ。ここに立って星空を眺めてると、色んなものがちっぽけに思えてね」
「……でも、怖いわ」
「怖い?」
「悩みとかそういうものだけじゃなく、自分の存在すら小さく思えて。なんだか、孤独な気持ちになる」
「今、僕が隣にいても?」
「…………」
「こうして触れていても?」
「……はるか」
「なぁ。こうして二人で星空を見てるとさ、この宇宙に二人きりって感じ、しないか?」
「二人きり?」
「ああ。みちるはそう思わない?」
「……そうね」
「そうか」
「そう思うには少し、温もりが足りないわ」
「え?」
「足りないと思うの」
「……分かったよ」


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