ズレ
「わ。困った」
「どうした、不二」
「手塚、どうしよう」
「?」
「僕、今もの凄く手塚の事が好きみたい」
「なっ…」
「ねぇ、手塚。どうしたらいいと思う?」
「どうしたらって…。オレに訊くな。お前の事だろう?」
「うん。いや、そうなんだけど」
「お前はどうしたいんだ?」
「僕?そうだな。とりあえず、抱き締めて、キスしたい。いい?」
「馬鹿。今、部活中だぞ?それに、人の目だってある」
「じゃあ、部活中じゃなくて、二人きりだったらいいの?」
「そういう意味では…。オレの気持ちとかは、気にならないのか?」
「そりゃ、気になるけど。でも今は、犯したい」
「は?」
「僕の手の中で、手塚を喘がせたい」
「あえっ…。お前、キスはどうした、キスは」
「キスしたいよ。で、抱き締めて、犯したい」
「オレの気持ちは?」
「犯り終えた後」
「…………」
「………駄目?」
「良いわけっ、ないだろう!」
「じゃあ、手塚の気持ちを訊いてからなら良い?」
「…………」
「但し、手塚がどう答えても、僕は行動に移すけど」
「それじゃあ、訊く意味がないだろう」
「あるよ。もしかしたら、OKかもしれないじゃない」
「……お前は、オレに何を訊きたいんだ?」
「えーっと。犯らせて?」
「…………」
「ああ。じゃあ、手塚の事、好きでも良い?」
「…………」
「何。だったら、手塚は何て訊いて欲しいの?」
「別にオレは…」
「だって、訊かないと先に進めないんでしょう?」
「訊いたからといって先に進めるとは限らないだろう」
「でも、手塚の気持ち云々って言い出したのは、手塚だよ?」
「それは、そう、だが…」
「ね。手塚は何て訊いて欲しいの?」
「だから。オレが不二をどう想っているのかとか」
「手塚は僕の事、どう想ってるの?」
「…………」
「黙らないでよ。訊いたんだから、答えて」
「……お前なぁ」
「こら、そこ!何しとる!さっさとコートに入らんか!」
「あ。スミレちゃん」
「…………」
「そうだ。スミレちゃんにそうだ……ふがっ!?ふぇふふぁ?(手塚?)」
「相談するな、馬鹿」
「ふぁっふぇ(だってぇ)」
「竜崎先生、すみません。グラウンド10周、してきます」
「ぷはっ。え?何?僕も走るの?」
「当たり前だ」
「手塚と一緒に?」
「………そうだ」
「ふぅん」
「な、何だ?」
「ううん。…そうだ。じゃあさ、ちょっとこれからのこと、走りながら話そうか」
「……無論、そのつもりだ」
「え?それって、もしかして…」
「いいから、さっさと走るぞ。それとも、20周にしたいのか?」
「あーっ。ちょっと手塚。待ってよ…」




何かが違う不二と、やはり何かが違う手塚。
突然「困った」と言い出す不二が書きたかっただけっていう(笑)
あ。途中、手塚に手で口を塞がれてますよ。だからあんな口調…。
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