プレゼントの行方


「やっほー、不二っ」
「丸井、くん?」
「ノンノン。ブンちゃんだって。ブ・ン・ちゃ・んっ」
「……えーっと、丸井くん。どうしてここに?」
「ちぇっ。相変わらず、不二は冷てーな」
「そりゃあ、どーも。で、何?」
「何って。用がなきゃ、来ちゃダメとか?」
「……駄目って事は無いけど。用がないなら、極力来ないで欲しいかな。相手、する気ないし」
「用があればいいってこと?」
「用がない場合は絶対に相手にしないって事。用があれば相手をするなんて言ってない」
「ってことは、相手せざるを得ない用件だったら…」
「どうしても、ならね。僕もそんなに暇じゃないから」
「まぁ、もち今日は、不二に用があって遥々来たわけなんだけど」
「駄目」
「へ?」
「だから、駄目。そんな用件は、受け付けない。第一、僕と君は友達でもましてや恋人でもないんだから」
「いや、まだ、何も言ってないんだけど」
「どうせ、今日は自分の誕生日だからデートしてくれだとかなんだとかっていうんだろ?」
「わ。うっれしいな。オレの誕生日、知ってたんだ?」
「柳くんにでも頼んだんだろ?乾が毎日のようにメールのどこかに君と君の誕生日を書いて送って来るんだ。本人としてはさり気なくなつもりなんだろうけど、関係ないヒトのことが毎日かかれてれば、まぁ気付くよね。でもまさか、君が直接僕の所に来るとは思ってなかったけど」
「へぇ。さっすが不二。でも、関係ない人っていうのは、聞き捨てなんねーけど」
「じゃあ君は、どんな関係があると?」
「試合、したじゃん」
「青学と立海ではね。でも、僕と君とは直接やってない。僕がやったのは」
「赤也だろ」
「そう。だから、僕と君とでは何の関係もない」
「オレ、その赤也の先輩なんだけど。知らないぜ?不二の大好きな赤也が、どうなっても」
「でももう、卒業しただろ。それとも留年したのかい?」
「……う」
「それに…。良いんじゃないかな、赤也は少しくらい厳しくされた方が伸びるタイプだから。それに、マゾだしね」
「うっそだぁ。あいつ、どう見たってサドじゃん」
「あれ?知らないの?ああ、そっか。知るわけないか。知ってたら可笑しいよね。まぁ、兎に角、赤也を虐めるのは、僕も賛成かな」
「っそ」
「但し、余りにも非道すぎるようだと…」
「不二が止めに来る?」
「それが目的で赤也を虐められても困るんだけどね。そうだな。僕が、君が赤也にしたことの何倍も非道い事を、君にしてあげるよ」
「あ、あはは。だいじょーぶ、だいじょーぶ。赤也は丁重に扱うから。ってか、オレ、もう卒業したしね」
「そう。君はもう卒業した。だから、赤也とは関係ない。僕とも関係ない」
「……連れねぇの。一回くらいいーじゃんか」
「駄目。それに、今日はこれから赤也と出掛けなきゃならないから」
「何で?だって、今日赤也は…」
「不二サンっ」
「ああ。赤也。待ってたよ」
「あれ、丸井先輩。今日誕生日っしょ?何で居るんスか?彼女と過ごしたりしないんスか?」
「……赤也。てめぇ、もしかして」
「あー、そっか。丸井先輩、彼女居ないんスよね。ってか、まだ不二サン諦めてなかったんスか?」
「………やっぱり。部活はどうしたんだよ、部活は」
「オレ、部長っスから」
「……休みにしたのかっ。このっ!」
「いてて。オレが部活を休もうと、丸井先輩には関係ないっしょ。大丈夫っスよ、今年はちゃんと全国制覇しますから」
「へぇ。全国制覇するつもりなんだ」
「あ。いや、その…」
「別にいいけどね。僕はもう卒業しちゃったからさ」
「相変わらず、淡白っスね」
「まぁね。……えーっと。それじゃ、そう言うわけだから。丸井くん、ごめんね」
「そういうワケっスから。丸井先輩、バイバーイ」
「え?ちょっ、待て…」
「ああ。そうだ。君が来るとは思わなかったから、君の家にラズベリーパイ、送っといたから。僕からの誕生日プレゼント。早く帰って受け取ってね」
「お、おう!不二、サンキュ。って、こうしてる場合じゃねぇ。早く帰んなきゃ。じゃあな!」
「………不二サン」
「うん?」
「オレ、丸井先輩が不二サンとこに来るかもって教えておきましたよね?」
「うん」
「……えーっと。ってことは」
「まぁ、邪魔者にはね、消えてもらわないとね。ふふっ」





タイトルテキトー。ブンちゃん、お誕生日オメデトウ!(祝ってねぇですが)
不二ブンが…このままだと不二切前提で決まりってことになりそう。いつもこんな感じの終わり方になりそう。ブンちゃん可哀相(笑)
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