CREAM & SUGAR


「赤也。誕生日プレゼント、何が欲しい?」
「………不二サン」
「それじゃあいつもと変わらな――」
「一日中」
「………本気?」
「というか、本気と書いてマジと読むって感じっスね」
「了解。分かったよ」

 と、いうわけで。オレは今、不二サンの家に来ている。どんな風にしたのかは知らないが、今日の夜から明後日の昼まで、不二家には誰もいないらしい。別に、普段から家族がいるときに色々ヤってるわけだから、追い出さなくてもいいんじゃねぇかとか思ったけど。どうやら不二サンは、オレのために、特別を用意してくれたらしかった。嬉しいし、そりゃあ誰もいないほうが声も出し放題だから、文句なんか言わねぇ。言うはずもねぇ。
 それはそうと。いつになったら部屋に来るんだ?
 不二サン手作りの夕食を食べ、テレビを見、一緒に風呂に入り(そこで一回抜いて)、後はお待ちかねのプレゼントタイムだってのに。先に部屋に行っててと言ったきりもう10分。不二サンが階段を上がってくる気配は無い。
 これから熱くなることも考えて、クーラーをガンガンに効かせて。脱がす手間を考えて、パジャマも着ずに待ってるのに。このままずっとベッドに横になってたら、オレ、寝ちまうって。
「あふっ……やっべ。マジで眠くなってきたかも」
 欠伸でぼやけた視界のまま、仰向けになる。大の字になって天井を見ていると、本当に眠くなってきた。ヤバイな。不二サンとセックスしながらオレの誕生日をカウントダウンって言うのが第一の目的なのに。
 ……ってか、後30分で日付が変わるって。それとも、不二サンは日付が変わってオレの誕生日になってから始めるつもりなのか?それはそれで嬉しいけど、でも…。
 と、トントンと軽い足取りで階段を上がってくる音が聞こえた。慌てて、体を起こす。
「お待たせ」
「遅いっスよ。オレ、寝ちゃうかと思いましたもん」
 腰にバスタオルを巻いたままで部屋に入ってきた先輩は、手に大きなボウルを持っていた。何スかそれ、と訊くと、不二サンは、ふふ、と意味深に微笑った。
「赤也の大好きなもの」
 テーブルにボウルを置き、バスタオルを外すと、中のものを掬ってオレの口に入れた。
「……生クリーム?」
「そう。砂糖たっぷりの、ね。そうそう、隠し味に催淫剤が少々」
「ゲッ」
 顔を蒼くしたオレに、不二サンはクスクスと微笑うと、深く唇を重ねてきた。甘いなぁ、と呟いて、オレをベッドに押し倒す。
「で。あのクリーム、何に使うんスか?」
「明日食べる用のケーキはあるんだけどさ。今日も、食べたいなって思ってね」
 手を伸ばしボウルをベッドに乗せると、不二サンは手にたっぷりのクリームをつけた。それを、オレの体に擦り付ける。
「冷てぇ…」
「うん。その方が、赤也の体温がどのくらい変化したか判るから良いかなって。ほら、もう融け始めてる」
 胸から滑り落ちるそれを、不二サンの舌が掬う。その感触に、ゾクリとした。
「ね。いいでしょ?」
 クスクスと微笑いながら、クリームを伸ばすようにオレの胸に触れる。
「いいっスけど。でも、ベッド汚れますよ」
「何言ってんの。一日中するんでしょ。どっちみち、僕たちの出したもので汚れるよ。だから、いいの」
「そんなもんなんスかね」
「そんなもんだよ」
 また、ボウルからクリームを掬う。それを自分の口に含むと、オレにキスをしてきた。舌を絡め、渡されたクリームを飲み込む。
「そうそう。これ、催淫剤入りって言ったよね。塗ってるだけでも効果は出てくるはずだけど。やっぱり体内に取り込んだ方が良いと思うから」
 言うと、不二サンはたっぷりのクリームを自分の体に塗った。オレの体を起こさせ、その胸にくっつける。
「何。舐めろってこと?」
「一日中、僕だけが奉仕するんじゃ体がもたないからね」
「……よく言いますよ。年中発情期のクセに」
「それはお互い様」
 クスクスと微笑いながら、互いの体にクリームを塗りたくり、舐め合う。薬が効いてきてるんだろう。まだ上半身しか触ってないのに、互いのモノは見事に勃ち上がり先走りの液が漏れていた。
「ねぇ、赤也」
「なんスか?」
「時間みたい」
 オレの体を倒し、深く口付ける。さっきまでずっと互いの体についたクリームを舐めあっていたから、そのキスはもの凄く甘かった。甘党のオレには、ちょうどいい。
「零時ジャスト。誕生日おめでとう、赤也」
 唇を離し微笑う不二サンに、ありがとうございますという代わりに、オレはその首に腕を回すと、深く唇を重ねた。
 まだまだ、プレゼントタイムは始まったばかりだ。





♪Am I A Cream and Sugar ?
 ホラ どうぞ 舌の上
 Whould U Like Some Cream ?
 深い味わいを遠慮しないで もっともっと
 "Special Cream and Sugar"
 そうよ そのCupに さあくちづけて…♪
4D-JAMです。使いたかった、このタイトル。
つぅわけで、続きのエロはで。
とりあえずさ、誕生日モノ全部が裏に行ったらまずいやろってことでね。
隠し味程度の媚薬なので、そんなに強くは無いですよ。なんて。
つぅか、一年前くらいはこれでも裏に持って言ってた気がするよ。ハードルが高くなりましたな、自分(笑)
ってか、身内に見られても言いと思えれば、裏も表に持って来ちゃうんですけどね。
とりあえず、お誕生日おめでとう、赤也。彼が甘党だったら良いな、と思う今日この頃です。
では、後半は深夜にでも…。
(そうそう。ついに『勃(た)つ』という言葉を辞書登録しちゃいましたよ。テヘッ)
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